■イベントあるばむ

  <新入生歓迎祭〜シューティング同好会>



 2006年度の新入生を迎え、学園内に在籍する様々なクラブによる『新入生歓迎祭』が開催中のたぬき学園校内。エアガンによる精密射撃やサバイバルゲームをメインに活動しているシューティング同好会の出し物は『吹き矢でポン♪』……要するに射的です。
 本来はエアガンで行われるところ、ここ最近エアガンがらみで様々な事件が起こったこともあり、今回はブロウガン(吹き矢)を使って行われているのですが……狙って撃つ的は、例によって例のごとく(笑)なのでした。

*     *     *     *     *

『いいな、高嶋。これは罰なんだから、どんなに辛くても最後までガマンしなきゃダメだぞ』

 高嶋裕美さん(2年1組)は頭の中でシューティング同好会会長の言葉を思い出していました。
ねらってねらって(笑)
 高嶋さんってば、春休みに行われた他校との親善サバイバルゲーム中、撃たれたことに気付かずうっかりゾンビ行為をしてしまい……その罰としてこの『吹き矢でポン♪』の的役をやらされていたのです。
(……でも、こんなののどこが罰なんだろ?)
 素っ裸のおっぱいと股間に標的シールを貼り付けただけというのは相当アレですが、以前文化祭で同じように的になったときは全部丸出しだったんですから、恥ずかしいところがちゃんと隠れてるだけマシです。しゃがみ込んだ格好も、サバゲの時にブッシュに似たような姿勢で長時間隠れることもあったりしますからそんなに辛くはないのです。
(らっきー! これなら楽勝だね♪)

「……それじゃ最初の君、はじめてくださーい」

 内心で高嶋さんが喜んでいるうちに『吹き矢でポン♪』は始まり、最初のプレイヤーである男子新入生が進行役の会員に促されてステージに入りました。
 目の前であられもない格好を晒している高嶋さんにどぎまぎしながらおっかなびっくりブロウガンを構え……「ぷっ!」と勢いよく息を吹き込み、矢を発射します。
 でも、不慣れな吹き矢をおっかなびっくり吹くものですから、よ〜く狙ったつもりでも……
ぽいん
『ぽいん』

 一番点の高いポイント……乳首の先っちょやアソコのクリトリス付近……にはうまく当たりません。
 そして参加した新入生達が代わる代わる吹き矢を構えて矢を吹き出すのですが……
ぱいん
『ぱいん』
ぽいん
『ぽいん』

 ……こんな感じで、みんなどこかポイントの外れたところにしか当てられないのです。

ビミョ〜な変化が……
(……………………みんな、下手だなぁ〜〜〜〜)

 そんな新入生達のヘボさに、もどかしさが募っていく高嶋さん。
 でもそのもどかしさは、彼らの吹き矢技術のレベルに関してだけではありませんでした。
 いつしか高嶋さんの身体には、ある変化が生まれ始めていたのです。

うずうずうずうず……
 大きな的ステッカーを持ち上げるように乳首はツンと勃ち上がり、きゅっ! っと食い込むように張り付けられた股間の的ステッカーの端からは、トロトロとしずくがこぼれだして……

 そう。高嶋さんってば、感じ始めていたのです。
 次から次へと飛んでくるブロウガンの矢におっぱいやアソコの付近をぽいんぽいんはいんぱいんつつかれ続けていたのですから、それがいかに的はずれとはいえ刺激を受けずにはいられません。
 いえ、むしろ的はずれだからこそ……頼りない刺激でなぶられ続けるみたいな、感じそうで感じきれない、おあずけを食らわされてるような気分にさせられてしまうのです。

(ああもぉ……もっとピリッ!と……決めてくれないかなぁ……乳首の先っちょとか、クリちゃんとか、ぴしっ!と当ててくれたら、イけるかもしれないのにぃ〜〜〜!)

 無意識のうちに高嶋さんの頬は興奮に染まり、肌の上には薄く汗さえ滲み始めているのです。

……それなのに、あいかわらずブロウガンに挑む新入生達ってば、的はずれな射撃を繰り返すばかりなのです。
ぽいん
『ぽいん』
(……ああもぉ!上ッ!上過ぎだってーーの!)
ぱいん
『ぱいん』
(……何でもうちょっと下に当てられないのよぉ!)
ぽいん
『ぽいん』
(……そ、そんなとこじゃ感じないってばぁ!)
 
いらいらいらいら……
(……………………)
いらいら。
(……………〜〜〜〜〜)
いらいらいらいら。
(〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!)
いらいらいらいらいらいらいらいらいらいらっ!
うとうとうブチ切れ(笑)
「ちょっとあんたたちっ!わざとやってんのっ!?」

……高嶋さん、とうとう大きな声で叫んでしまいました。

「な、なんでちゃんと、感じるとこに当ててくれないのよぉ!!……は、はやく……はやく……早くちゃんとイかせてよぉ!!」

 切羽詰まって叫ぶ高嶋さん。でもそういわれても、新入生達にはどうしたらいいのかわかりません。

「……だからいっただろ? これは『罰』だって」

 もどかしさにウズウズと身じろぎし続けるしかない高嶋さんをステージの端で見つめながら、シューティング同好会会長は、薄く微笑むのでした……、



 久しぶりに高嶋さん描いたら別人になっちゃいました……って、覚えてる人はいるのでしょうか(笑)。……本文中にあった『ゾンビ行為』とは、弾を当てられる=死亡=ゲームから外れるというサバゲにおける基本ルールを守らず、弾が当たっても知らんぷりしてゲーム継続してしまうことです。
 実物のブロウガンの矢はもっと大きかったと思いますが、あまりリアルにすると当たったときに痛そうだし、嘘つきました。

 ちなみに高嶋さん(ステッカーなし)です。  



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